九州大学ユネスコチェア

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私たちについて

九州大学ユネスコチェア・チェアホルダー

九州大学ユネスコチェア「平和、社会的公正、グローバル市民のための教育 (EPSG)」は2021年4月に発足しました。私たちは国内外のパートナーと連携し、公正で平和な社会の実現をめぐる教育の役割について、アジアの文脈から議論を行い。関連するSDGsとその背景にある概念の再検討と再構築を目指しています。教育の政治的、社会的、文化的側面を無視し、教育を手段として捉える道具主義的な視点が、教育の議論において前提となっていることに、私たちは特に懸念を抱いています。現代社会が直面している環境危機、蔓延する疫病、経済混乱、排外主義的なイデオロギーは、格差を広げ、世界各地で紛争を煽っています。九州大学ユネスコチェアEPSGが、公平で調和のとれた持続可能な地球の未来を目指した教育を再構築する協働拠点になることを願っています。

 

九州大学ユネスコチェアEPSG
私たちのミッション

現代社会は、地球の温暖化をはじめ、生物多様性の喪失、社会的経済的格差の深刻化、テクノロジーを利用した権力の集中など、重層的で複雑に絡み合う前例のない危機に直面しています。このような脅威に対処するために、教育は、学ぶことの喜びに加え、他者と地球へ負うべき義務の意識を分かち合い、集団的行動を推進していくものでなければなりません。しかし、これまで教育は、多くの場合、敵意、貪欲な競争力、非人道的な政権を再生産してきました。九州大学ユネスコチェアEPSGでは、特にアジアに焦点を当てて、教育の再検討のための協働拠点となることを目指し、研究活動、若手研究者の育成や学術交流を推進しています。

九州大学ユネスコチェアESPGが取り組む主な課題:
・道具主義への挑戦
「人的資本」の形成を超えた人類の繁栄をビジョンとし、変わり続ける地球環境とテクノロジー技術と共にある教育の再考を目指しています。
Head with instruments

・憎悪に対抗して
社会多様性と平和に対する価値観、アイデンティティや市民意識の形成をめぐる教育の役割について批判的に分析する活動を推進しています。
Vickers reflection

・不平等な社会構造への批評
社会統治、 公平な社会の実現、そして社会公正に対して、教育競争と実力主義というイデオロギーが与える影響について検討しています。
Chinese museum classroom

私たちは、さまざまな社会問題に対する解決策を教育が提供できる、或いは提供すべきであると捉えるのではなく、社会的、政治的、文化的文脈から、教育を対象とした学際的な分析を促進しています。そのため、教育がどのように、より広い政治、経済社会と相互に関連しあって変化してきたのかを示しながら、学校教育という枠組みを超えて活動しています。

 

Vickers photo
Professor Edward Vickers
UNESCO Chair holder